小泉八雲の代表的な怪談のひとつ『耳なし芳一』は、琵琶の盲目僧が幽霊に耳を奪われる怪談です。
朝ドラ「ばけばけ」でも注目される八雲の作品として、改めて関心が高まっています。
本記事では、『耳なし芳一』のあらすじや原文の一部を紹介し、さらに無料で読める方法も解説します。八雲の怪談世界に触れてみたい方はぜひご覧ください。
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小泉八雲『耳なし芳一』の基本情報
小泉八雲の『耳なし芳一』は、日本の伝説を基にした短編小説で、八雲の著作『怪談』の一部として1904年に発表されました。
日本の古典的な怪談を、西洋人の視点から洗練された文章で紹介したことで、世界的に知られるようになりました。
物語の舞台は山口県下関市にある阿弥陀寺(現在の赤間神宮)。ここは、平家一門の亡霊がさまよう壇ノ浦の地です。
この物語は、日本の伝説や民話をもとに、小泉八雲が独自の解釈と情緒豊かな筆致で再話したものとなっています。
八雲自身が片目を失明していたことから、盲目の芳一に自己を重ね合わせていたとも言われているようです。
平家一門の怨霊という日本の歴史的な悲劇と、琵琶法師という伝統的な芸能を題材に、見えるものと見えないもの、生と死、恐怖と救済といった普遍的なテーマを描き出しています。
小泉八雲『耳なし芳一』のあらすじ
小泉八雲『耳なし芳一』のあらすじは以下の通りです。
あらすじ
琵琶の名手である盲目の青年、芳一は、毎晩、壇ノ浦の戦いで滅びた平家一門の亡霊に呼び出され、琵琶を弾き語ります。芳一の命を案じた和尚は、彼の全身に経文を書くことで亡霊から身を隠させようとします。
しかし、両耳にだけ経文を書き忘れてしまったため、芳一の耳は亡霊に見えてしまいます。幽霊は芳一の命を助ける代わりに、その耳をちぎり取って持ち去りました。
この出来事から「耳なし芳一」と呼ばれるようになった彼は、その後は亡霊に悩まされることなく、琵琶の腕前がさらに評判になったのでした。
小泉八雲『耳なし芳一』の原文
小泉八雲の『耳なし芳一』の原文は、彼が英語で執筆した「"The Story of Mimi-nashi Hōichi"」です。
日本語の「原文」としてよく知られているのは、小泉八雲の作品を日本語に翻訳した田部隆次(たなべ・りゅうじ)の訳です。この田部訳が、小泉八雲の作品の日本語版として広く読まれてきました。
以下に、田部隆次訳の『耳なし芳一』の冒頭部分を引用します。
芳一といへる盲目の琵琶法師ありけり。壇ノ浦の古戦場近く、赤間ヶ関(現下関)の阿弥陀寺に棲めり。琵琶の技に優れて、殊に平家物語を吟ずること、天下に比類なきものと聞えたり。いかに鬼神なりとも、その琵琶を聴けば、涙を流さずには居られぬほどなりと、世人こぞりて称揚せり。
この田部訳の文章は、格調高く、原作者である小泉八雲の趣を日本的な文体で巧みに表現していると評価されています。
参考までに、小泉八雲が執筆した英語の原文("The Story of Mimi-nashi Hōichi")の冒頭部分もご紹介します。
IN the city of Shimonoseki there is a Buddhist temple called Amida-ji. A long time ago, there lived in this temple a young blind priest named Hōichi. He was a gifted biwa player, and his recital of "The Tale of the Heike" was so moving that it was said to bring tears to the eyes of even the demons and spirits.
日本語訳と英語の原文を比較してみると、日本語訳が原文の雰囲気を非常に忠実に再現していることがわかります。
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出典:Audible
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小泉八雲『耳なし芳一』のあらすじや原文:まとめ
本記事では、小泉八雲の代表作のひとつ『耳なし芳一』についてあらすじや原文、無料で楽しむ方法をまとめました。
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