韓国で非常戒厳令が出されて話題になっています。
現在は開場されましたが、なぜ韓国で非常戒厳令が出されたのでしょうか?
非常戒厳令とは何かや、ドル円や円ウォンはどうなるのかを解説します。
目次
非常戒厳令とは
非常戒厳令は、韓国の大韓民国憲法第77条に基づいて宣布される特別な措置です。
2024年12月3日、尹錫悦大統領は、野党による弾劾訴追や政治活動が政府の機能を麻痺させていると主張し、北朝鮮の共産勢力から韓国を守り、自由な憲政秩序を維持するために非常戒厳を宣布しました。
しかし、野党や与党の一部はこの戒厳令が憲法に反するものとして強く反対しています。非常戒厳令は国家の危機的な状況下で秩序を維持するための強力な手段ですが、民主的な手続きや人権の保護とのバランスが重要です。
国会は既に戒厳の解除を要求する決議を可決しており、憲法上の解除手続きが進む見通しです。
韓国で非常戒厳令が出されたのはなぜ?
韓国で非常戒厳令が出されたのはなぜなのか解説します。
- 政治的混乱と国政の麻痺
- 憲政秩序の保護
- 憲法上の根拠
- 国会との対立
- 国会の対応
政治的混乱と国政の麻痺
尹大統領は、野党による弾劾訴追と政治活動が政府の機能を麻痺させていると主張しています。
2022年に尹政権が発足して以来、政府官僚に対する22件の弾劾訴追が国会で発議されており、2024年5月の総選挙で敗北した後の国会でも、最大野党の「共に民主党」によって10人の弾劾訴追が進められています。
憲政秩序の保護
尹大統領は、野党の行為を「内乱を企てる明白な反国家的行為」とし、北朝鮮に追従する(従北)勢力を排除し、自由な憲政秩序を守るために非常戒厳を宣布したと述べました。
彼は、北朝鮮の共産勢力の脅威から韓国を守る必要があると説明しています
憲法上の根拠
大韓民国憲法第77条によれば、戦時や事変、またはこれに準じる国家的な非常事態において、秩序の維持が必要と判断された場合、大統領が軍隊を動員して治安・司法権を維持する措置として戒厳令を宣布することができます。
しかし、現在の状況では戦時や事変などの具体的な事態は存在していないため、憲法上の根拠について疑問が持たれています。
国会との対立
非常戒厳宣布は、国会での政治活動や集会などの一切の政治活動を禁止するもので、国会議事堂の前には戒厳令に反対する市民が集まっています。
最大野党の「共に民主党」や与党の「国民の力」も、戒厳令を憲法に反するものとして反対の姿勢を示しています
国会の対応
韓国国会は、非常戒厳の解除を要求する決議を可決し、戒厳令は無効手続きへ進む見通しです。
憲法により、国会が在籍議員の過半数の賛成で戒厳の解除を要求した場合、大統領はこれを解除しなければならないためです。
韓国で非常戒厳令でドル円や円ウォンはどうなる?
政治的不安が高まる場合、韓国ウォンの価値が下落し、1円に対するウォンの数が増加する可能性があります。
例えば、最近のデータでは、韓国ウォンから日本円への為替レートが昨日から-0.473%変動しており、政治的混乱が続く場合、この下落傾向が続く可能性があります。
ドル円の為替レートも影響を受ける可能性があります。政治的不安が世界的に広がる場合、投資家は安全資産である米ドルや日本円への流入が見られるため、ドル円レートが変動する可能性があります。
特に、日本円は安全資産としての地位が強いため、政治的リスクが高まる場合に円高が進む可能性があります。
韓国で非常戒厳令が出されたのはなぜか:まとめ
本記事では、韓国で非常戒厳令が出されたのはなぜか解説しました。
これからの動きに要注目ですね。